ペンタコンシックスの多くが駒ダブりの問題を抱えている。これを持病と言うのは簡単であるが、深刻な問題である。まず、その理由から考えてみたい。
一口に「駒ダブり」といっても、下記の2つに大別できる。
1:画面同士が少しずつ離れて行く駒ダブり(プラクチシックス系に多い)
2:駒間隔が不安定で、かつ、駒ダブりを起こす(ペンタコンシックス系に多い)
インタネット等で紹介されることで、巻上げレバー終点の突起を回転、調節してフィルム巻上げ量の調整を行って良好な結果を得る方式は一般的に知られるようになったが、これは上記「1」の症状を持つカメラにとって微調整としての効果は期待できる。
問題は上記「2」の症状をもつカメラである。
巻き上げレバーはシャッタチャージとフィルム巻上げという2つの役割を持っている。
常に一定の量を巻き上げれば良いシャッタチャージに対し、フィルム巻上げは撮影が進むにつれて巻上げ量を調節しなくてはならない。
これを同一の動作で処理するためには、両者の間には差動が必要となる。
プラクチシックス系は差動を巻上げ機構内で処理していたため、巻上げ量の微調整でフィルムの送り量も割合容易に調節できる。
一方、ペンタコンシックス系ではフィルムの送り量を検知するためのシリンダーが設けられ、シリンダーの回転量(フィルムの送り量)とシャッタチャージを等差にする機構が増設されている。これらの連動が駒ダブりの鍵を握っている。